風が吹きつけて波が止まるこの端に沿って魚が溜まっているらしく、すぐ近くでもバタバタとヒットがある。
向かい風でどのみちマトモにはキャスト出来ないので都合がいい。
魚は元気でやたらとジャンプする。
秘書が掛けた魚が波を切って遠くまでヒューンと走っていく。
日はとっくに正面の山陰に隠れて、レストハウスの灯が明るく見え始める。
他の客もちめたい風のなかで頑張ってロッドを振っている。