そもそもお出かけが久し振りなので、どことなく警戒モードのシャチョーである。
今年でとうとう16歳になった。

果たせるかな、ナスに対しては「カーッ!!」と鬼顔一喝、シャチョーの勝ちであった。
もうご隠居か、というジイ様であるが、まだそんなパワーがあったとはね。

しかしながら、若武者タローには一方的に吠えまくられ、抱いていた秘書の胸元をバリーっと引っ掻きながらしがみ付いて敢え無く車へ退散となった。
秘書の胸元には、クマの爪痕かというような引っ掻き傷がクッキリと残されたのであった。