2012' FLYFISHING & CAMP


01.01,  「釣り詣で」    FISH ON 鹿留 パイン・レイク  

 
新年には思議な力があって、ちょっとナナメな見方をすれば人をそそのかすようなトコロもあって、確信はなくとも漠然と何がしかの期待や希望を抱せたりするものである。

この世には神も仏も無いものだ、無慈悲なのである、と日ごろは思っていても、「新しい年」というそのものに、祈ったり願ったりしてみたくなると、いうものである。

そして、日常的に存在しているモノであっても、新年となると「初物」と称して途端に有り難いものに変わったりする。
アクマでも気持ちのモンダイであることは百も承知の上で、新年らしい事象の数々から、また一年を生きて行く新たな力を汲み出していくのかも知れなかった。

キホン、無神論者であるこのワタシも、新年、正月となると、なにやら気持ちを新たにするわけである。
神社に初詣にも行くし、破魔矢やお守りも購入しおみくじも引いてしまうのである。
そして、毎年、一発目の釣りに出掛けていくと、また一年の始まりであると、意識せずにはいられないのである。

・・・・・・・・・・。

と、いうワケで、今年は正月早々から釣りに行く。
元日に釣りに行くのは2009年以来である。
たとえ管釣りであっても、私たちの中ではその年最初の釣りは、景気づけの儀式の様な意味合いを持つようになっているのであった。
正月に出かけていく管釣りといっては、鹿留が定番である。

自宅近くのマックでテイクアウトした朝食を済ませてから8:30を過ぎた頃ユックリと三鷹村を出発する。
元日からバーガーの朝食というのも如何なモノかとは思うが、実際、店に入るとそれなりに客がいるのである。
一方で店のスタッフであるが、若いネェちゃんなどは片っ端から休みを取っているらしく、オバ様とソレほど若くないお兄イさんだけの少人数でアタフタしているのであった。

今日はパイン・レイクに午後からエントリーするつもりである。
事前にチェックした渋滞予想では一日の中央道下りはモンダイ無い様であるが、ま一応、早めの出発である。
早く着けば、昼まで現地でのんびり時間を潰す予定である。

※画像クリックで拡大解説
  下りの高速はやはり空いていて、久し振りに自分のペースで気持ちよく走ることが出来た。

初富士(ホラね、初を付けたくなる)もクッキリ見えた。
1時間ほどで鹿留の駐車場に車を乗り入れる。 
 

鹿留の客は随分と少ないようで、ポンドも駐車場もガラ空きである。
昨夜から停まっていたらしい車と駐車スペースの日陰の部分は、まだ真っ白な霜で覆われている。
 ン? 昼まではまだタップリ時間がある。

幸い、暖かな日差しが降り注ぎ、風も弱くていい感じである。
日差しで暖かな車内でシートを倒して横になる。

こんな風に余裕のあるカンジもなかなかにヨロシイものである。 

ちょっとウトウトしたりしてゴロゴロしていたが、それにも飽きてしまったので、鹿留の正月恒例、汁物サービスをご馳走になりに車から這い出す。
毎年、だんご汁とかトン汁が振舞われているが、今年はお汁粉であった。
冷たい空気の中で頂く甘くて熱いものは妙にウマイ。
ウッド・テラスのテーブルでユックリと頂く。

そんなことをやっているうちにボチボチ程よい時間になってきたので、下のパインレイクに移動する。
駐車場には5〜6台の車が停まっている。

シッカリ厚着の身支度をしてダルマさんになってから、午後券を購入する。
前にも思ったコトであるが、受付のオジさん、タレントの「きたろう」に似ている。

釣りに掛かる。
人の入り具合も多からず、少ながらずといったところである。
おネェちゃんたちが数人いて、パイン・レイク専属のフィッシング・アドバイザー氏から指導を受けているようである。
「釣りガール」のグループかナ?
  ポンドのレスト・ハウスに近い側の手前半分くらいは満遍なく人が入っているので、空いている奥に行く。

見たところ、あんまし釣れていない様である。 
  池を覗くと、昨年クリーニングを行ったというコトだったが、やたらとクリアーである。
それはいいとしても、肝心のお魚サンの数が少な過ぎる。いや、絶対的に少ない。

人がいない場所にはちゃんと理由があって、全く魚が見当たらないガランドウである。

以前ならどこからでも、見える場所に魚がちゃんと泳いでいたのであるが、随分と間引かれてしまったものである。
    魚の居る場所を探しながら少しずつ移動して、一番奥まで来てようやく少し魚が見えたので、そこに腰を据えて釣りに掛かる。
  程なく秘書に最初のストライクがあった。 

ようやく魚の気配に触れることができた。
まずは手慣らしに丁度良いサイズのニジである。
 
  その後はボチボチ、ストライクし始める。

但し、なかなか連続ヒットというワケにはいかない。
ココから見える魚の密度は極めて低く、パラパラと散在している程度なのである。

仕方がないので、ある程度、特定の固体を狙うようにキャストしてストライクを誘う。 
 

  やっぱりココは広くて開放的に楽しむことが出来るのが魅力である。

魚も強烈なダッシュでファイトする。
ストライクしてもネットに入らない事が多い。 
その後も、まあ、退屈しない程度にストライクがある。

日差しは殆どなくなってしまったが、風がないのでソレほど寒くない。
魚はどれも強烈にファイトするので、一匹掛けると身体が温まるのである。
       
 秘書も掛けマス。 ロケット・スタートで魚が走る。リールが悲鳴を上げる。
       
 おぉー!!コイツぁスゲェ! 長いお魚だ。 少し場所を移動してストライク。 なかなか良い魚だネ。
    ここで秘書のロッドに一際、強烈なストライクが。

長い長いファイトの末、無事ランディング。
今日の大物賞は秘書のこの一匹であった。 
 
夕刻、暗くなる直前は連続でストライクし始めた。
掛けたりバラしたり、ティペットがブレイクしたり、急に忙しくなった。

イロイロとフライを取っ替えひっ替えしてみたが、結局のところ、最後はエッグ・パターンに頼ってしまった。
日中は他のフライでもソレナリに当たったが、夕方はエッグだけにストライクがあった。
周囲の釣り人はゼンゼン釣れていない中での連続ヒットなので痛快である。
エッグ・パターンはフライ自体には何の面白みもないけれど、やっぱり強いのよネ。
  最後は秘書とワタシ、ほぼ同時のダブル・ストライク。
バタバタしながらも、何とか両方とも無事にランディングして釣り終了。 
 

釣り場のタイム・リミットはもう少し先であるが、コレくらいで十分である。
辺りもすっかり暗くなった17:00で「釣り詣で」は完了とした。
この時間では寒さも厳しくなって、ボディは温かくても足のつま先はジンジンと冷えてくる。
そんな中でも、まだ件の釣りガール諸君はまだ一生懸命ロッドを振っているのであった。根性あるネェ。

いつもやっている様に、また上の鹿留ロッジまで移動してトイレを済ませ、温かいココアで小休止してから帰る。
帰路の中央道上りは、小仏トンネルでホンのちょっとスローダウンした程度で、18:30には三鷹村に帰りついたことである。



蛇足

猫シャチョー近況
  年末も新年もカンケーないシャチョーであるが、元気が何よりなのである。

今年も宜しゅう。