周囲は次第に暗さが増し、フライのアイにティペットを通すのに苦労し始める時刻である。
「逢う魔が時(おうまがとき)」である。
「他そは彼?」といにしえ人が問いかけた「黄昏(たそがれ)」時である。

仲良く並んだ三連の入道雲が夏の名残を感じさせる。
空には明るさの余韻があるが、既に流れは暗い。