2005'

5/10-12
G.Wのお祭り騒ぎも収まった頃であろうかということで、今年の初キャンプに出掛ける事にした。
この地に住み始めて行く初のキャンプでもあるので、場所の選定には迷うところであるが、せっかく近いところに住んでいるので彼の有名な蒲田川に決定する。


朝6:00過ぎに自宅を出発する。
途中「道の駅」に寄り道すると、林業が盛んな土地柄ゆえ板材の販売コーナーなんぞが有ったりして、商売柄つい物色してしまうのである。
すると、リール・シート・フィラーになかなかイケそうな木目の栗材を発見。モチロン、購入する。
そんな事をしながらボチボチ走って、目的の「平湯キャンプ場」まではおよそ3時間半の道のりである。

今回は不馴れな土地なので、無難にキャンプ場を利用するのであった。

標高1000mを超える峠をトンネルで貫通して少し下ると、白樺やクヌギなどの広葉樹林を切り開いたキャンプ・サイトがある。
チェック・インしてパス・カードを受け取り、サイト入り口のゲートでカードを機械に通して車を乗り入れる。
最近のオート・キャンプ場ではこの方式を採用している所も多いようである。

平日でもあり、キャンプ日和とは言い難い雪がチラつく天候の所為か、ほぼ貸切状態である。なかなかにいいサイトではないかね。
昨年まではVWキャンパーの世話になっていたが、こちらに来てからは車も小ィさくなってしまったので、原点に帰ってテントとタープを張る。

こういうキャンプをするのは何年振りであろうか。
キャンプ・サイトからは、雪を抱くアルプスが見える。
ココもそれなりに標高があり、下界に比べると季節の進行はまだまだ遅いのであった。ダウンは必需品で、寝る時も着たまま。

ようやく春本番と言ったところで、ウメと桜とツツジが同時に咲いている。
サイトの広葉樹はまだ若葉を芽吹いておらず、根雪が残っているところすらある。
しかもここ数日は、急に冷え込みが戻ってきてしまった。

冷たい風の中、ダウンを着込んでキャンプ・サイトのセッティングを済ませると、取り敢えず釣りに行くことにする。
車で20分ほど麓まで下れば蒲田川である。
入漁券を購入しテキトーな所でやってみる。

この川で最後に釣りをしたのはもう10年以上前で、当時も一応名が通ってはいたものの、近年の様にネットや雑誌で紹介される程ではなかったのであるが。
ここ数年の取り上げられ方は致命的である。

それでも来てしまう私たちである。

さて。
止み間の無い強風と雪白である。
ドリフトしようとして、ちょいとロッドを立てると風に持ち上げられてフライが水面から舞い上がるのである。
雪白についてはある程度予想してはいたが、それにしても・・・。
素晴らしいコンディションの日に来てしまった。
そう言えば、行方を眩ませていたウェーダーを発見して持ってきたのだが、メンドくさいのでいつものようにソックスとシューズだけで川を歩いている。
ちょっと寒いね。


上流は轟々と流れる雪白で手が出せず、中流部で何とか釣りになりそうな場所を見つけて拾ってみる。

ライズは全く無いが、しつこく流すと、忘れた頃に反応が有る程度。
お魚君もヤル気がないらしく、出てくるヤツもしっかりフライを咥えていない。なかなかフック・アップ出来ず、一瞬フックをかすめて消えていくのが殆んどである。
食わせる手はそれなりにあるとしても、沈めるのも嫌だし、サイズを落とすのもイヤなのだ。
それでも、なんとか・・・。
この状況下にあっては、殆んど奇跡的とさえ言えるカンジでキャッチした一匹。

瀬脇でペイル・モーニング・ダンにゆっくり出たのはアマゴではなくヤマメであった。

こんなキビしいコンディションだが、小型のスピナーがそこそこと、それに混じってたまにバタバタと大型のモンカゲロウのハッチがある。
その点だけは、サスガ蒲田、と言っておこうか。

一応、夕方まで粘ってはみたが、予想通り流れは沈黙したままであった。
夜は一層冷え込んで、ダウンはモチロン、焚き火も欠かせない。
直火OKで、薪もちょっとソノ辺りを歩けば手頃な枯れ木が落ちている。

ランタンに灯が入ると、ホッとする一時が始まる。

今宵のお供は
ジャック・ダニエル。

コールマン・スリー・バーナーに火が入るのも、実に久しぶり。
メンテナンスだけはちゃんとしてあったお陰で、良好な燃焼状態で働いてくれる。
翌日は、風と水具合も幾分落ち着いたが、魚の渋さは変わらずである。
反応があるのはプールのみで、それも極わずか。
私の記憶の中では、「こんなところでもかい!?」というようなポイントでさえ、いいサイズの魚がライズしていたのであるが、今はどうやら本当に魚が薄い様である。

これは、単純に悪コンディションで魚が引っ込んでいるというワケではなく、居ないのである。
ココはやはり早い時期の流れという事らしい。
そして有名になりすぎた。
餌釣りもかなり入るであろうから、ゴールデン・ウィーク辺りまでのキープ率も高い事であろう。
ここらで息切れというところかな。

あとは雪白が終って、鮎が始まるまでの ハイ・シーズンを迎えるとどんなもんですかね。
上流部のイワナならばイケるかも。
河川工事が多い事で悪名高いのでもあった。

この構築物、どう見るべきか?
野性に返るネコシャチョー。


⇒そしてキャンプ・サイトに遊びに来たヤマバトを狙うシャチョー。
ここは野鳥も豊富で、色んな種類の鳥達が見掛けられる。
2日目はトットと釣りを切り上げて、サケとツマミを吸収しつつ、のんびりキャンプを楽しむのだった。
赤のコールマン・スチール・ベルトもやっと出番がまわって来た。


⇒懐で温ったまるシャチョー。

翌日、まともに降り始めた雨の中で撤収する私達がいるのであった。

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