2011' Flyfishing & CAMP

06.18  「釣りに行こうか・・・・ 山梨県・忍野  


長い沈黙であった。

3.11震災がなければ4月から釣りをスタートしていた筈だったのであるが、あの後は生活の流れが変わって釣りに出掛ける機会を失い、天気が悪かったり、カネがなかったり、ロッドを巻いたりとかしているうちに、そのまま今日までズルズル来てしまったカンジである。

釣りに出掛けていないと何かと調子が悪い。

バイオ・リズムも低迷を続け、空模様と同じで何ンだかどんより。
内側から発揮するものがなく、脳にはいつも薄膜が掛かった様であり、目は正に死んだ魚のソレである。
しかも、かつて酒を欠かしたことのなかったこのワタシが、禁酒して3ヶ月目に突入したのである。
開放も充電も行われない状態である。
ブチ切れモードはとおのムカシに過ぎ去り、もはや廃人寸前という危機的状況なのであった。

リール・シートのパーツを旋盤で削り出してる途中で何度も失敗したりして、更にフラストレーションを溜め込んだりするワケなんである。
そうこうするうち6月に入ってようやく、微妙に回復の兆しが見え始め、ここに来てようやく釣りに出掛けられる状況が整備されたらしいのである。
「釣りにいこうか・・・・」という気になった。
 
天気も不安定だし、取り敢えず滑り出しの釣りなので、場所は最初からお手軽な忍野と決めていた。
いつも一緒に遊んでくれる山梨在住ファー・アーティストKさんとも川で会うことになっている。

高速の\1,000-上限制度もこの土日で終わりになるからには、天気が悪くても道は混むであろう。
渋滞を嫌っていつものように前日の夜に出発し、道の駅・富士吉田でP泊する予定である。

日中、グズグズと降り続いていた愁雨も出発する午後11:00頃には止んでいた。

  ※↓画像クリックで拡大・解説
  雨は上がっているが、どんよりとした雲が空を埋めている今日の忍野の眺めである。
 
見慣れた景色であるが、久し振りなのである。 
  ほぼ半年のブランクを経てロッドを振る。
感覚を徐々に取り戻してゆく。


そして最初のストライク。
 
 
  秘書の番である。
さて、彼女のロッドにも初物のストライクは来るか?

岸の雑草が伸び放題で、すぐにティペットやフライを絡め取りにかかるのが煩わしいのである。

すぐ上流の橋が工事中で少々賑やかである。
 
  程なく秘書のロッドにもストライク。

半年振りの魚の感触であるが、意外と余裕の表情? 
 
 
  少しずつ釣り人の姿も増え始め、空も幾らか明るくなっている。

予報では午後からはまた雨らしいが。 
 
   堰堤下でストライク。

ちょっと良い型だゾ。
心地よくロッドがしない、水面が弾ける。

ファイトの主は何ヤツか・・・・?
 
  奥はファー・アーティストのKさんである。

前回会ったのは昨年の5月だから、もう一年経ってしまったワケである。
月日の過ぎるのはホントに早いものである。 
魚もちょいとばかりシブいことであるし、そろそろ昼どきである。

すぐ近くにある「いろり」でランチ・タイムにする。
以前も入ったことがあったが、大きな鉄鍋に入って供されるうどんとおじやが美味いのである。

この薄ら寒い天気だと温かいモノが恋しい。
カルビおじや、トン汁うどん、煮込みうどんを3人でシェアして平らげる。
満腹になったし、体も温まった。 
 
  さて午後の部スタートである。

釣りを始めるとすぐに小雨がパラつきだした。


木のカバーの下で雨を凌ぎながらストライク。

 
 
  同じ場所で秘書が続いてヤマメを掛けた。

 雨はすっかり本降りになってしまった。
何とか夕方まで持って欲しかったのであるが。

 
 雨はそのまま降り続け、時々雨脚も強くなる。
3人して車に逃げ込み休息をとる事にする。

車のヒーターで冷えた身体を温めていると、ゆるやかな眠りに誘われる。
やがて急速に眠りに落ちて、暫く心地よく浮沈を繰り返す。
時々、目を覚まして外の気配を窺うが、雨は一向に止む気配がなく、釣りをする気も起きないのであった。

結局、眠るのにも飽きたKさんはここで打ち止めである。
「またねーっ」と言って一足先に帰っていった。
私達はそのままもう暫く、暖かな車の中でゴロゴロしながらまったりとした時間を過ごす。

果敢にもレイン・ウェアに身を包んで本降りの雨の中でロッドを振る釣り人も何人か見えるし、時折ストライクもある様である。
ワタシもやろうと思えばレイン・ジャケットも持って来てはいるのであるが、とてもそこまでする気にはなれないのであった。
  夕暮れの気配である。

たまに雨が止みかける時があり、そこでいそいそと支度してロッドを振ってみる。
するとすぐにまた雨が降り始める。

2度ほどそんなことを繰り返す間に最後にヤマメを一匹ネットに入れて釣り収めとした。 
 

忍野に釣りに来て明るいうちに帰路につくのは初めてのことである。

結果的に言えばあと15分も待っていれば雨は上がったのであるが、その気にならなかったのは既に満足していたからなのであろう。今回の釣行がこれから何度か出掛けられるキッカケになれば良いと、そう思うことにするのである。

今日はまだ時間が早いので、いつもなら閉まっている道の駅の売店が開いている。
数点の土産をゲットして高速に乗る。
帰りの中央道上りは例によって小仏トンネル先頭で15kmの渋滞であったが、比較的動きがあって、8:00p.m前には国立ICを下りることが出来た。

蛇足
  zz・・・・・」
例によって留守番の猫シャチョー。

梅雨時はひたすらに眠いのである。
眠くてねむくて、不自然な体制のままで眠りこけるのであった。