2008
 08.13-15   新潟県 湯沢  其のB

アッという間に3日目だ。

もう最終日になってしまった。
来るまではカメのようにノロいのに、過ぎるのはウサギの様に早い。
楽しい時間とはそんなものである。

今日も朝はノンビリである。
一先ず、天気は回復して爽やかなのである。
テントやスクリーンのなかにも風を入れて昨夕以来の湿気を飛ばしてやる。涼しくて寒いくらいである。

例によって朝からイロイロと品を替えつつアルコールを摂取し、朝食もゆったり済ませる。
午前中一杯は昨日濡れたものを干したり、食器を洗ったりしてちょっと体制を整える。

昨日は午後の雷雨でシャワーも浴びられなかったので、今日は昼間の天気が安定して暖かいうちにシャワー・タイムにする。
トイレ・テントを移動させて、今度はシャワー・テントとして使う。
ソーラー・シャワー・バッグでは水が温まり切らなかったので、バーナーで湯を沸かして注ぎ足し程よい湯加減にする。
水さえ手に入れば幾らでもこうしてシャワーが浴びられるが、夜になってしまうと寒くてちょっとキビシイ。

交替でシャワーを浴びて超スッキリしたあとはランチを摂り、新しいトイレ穴を掘ってトイレ・テントを設置しなおす。
ここまでやると、ヒマになった。
最後の釣りに行くか。

昨夕の雷雨の後、少し増水して濁りが入っていた流れが、もうすっかり元に戻ってる。

午後3:00過ぎ、今日も空を気にしながらの釣りになりそうである。

昨日、川を上がった辺りから続きをやることにする。
今日は天気が急変してもすぐにベースまで逃げ帰ることが出来る距離だ。
フライを流すとすぐに反応があるが、またしてもウグイである。こんな上まで遡ってきてるとは。

合間にはこんな煮干サイズのイワナとヤマメ。
私と秘書で1匹ずつ。
昨年はこれくらいのやつならもっと数が出てたのだが、今年は絶対数が少ない。

更に小型のイワナを1匹追加しながら釣り上るが、他にはロクに反応がない。
しかも、また天気が怪しくなってきた。

空が暗くなり、時々、雨が落ち始める。
このまま釣れずに終わりかな、と思い始める。

だが・・・・。

倒木が入り組んだポイントまで来た。
初日は何の反応もなかった場所である。

ここで出なけりゃダメだな、と思いながら暗くなり始めた水面にフライを流す。まだ何とかポリ・ウィングが確認できる。

倒木ギリギリをフライが流れた時、ボコッ。「出たーっ!!」。
この瞬間を待っていた。
パワフルに走る重い魚体が無事ネットに入った。

堂々たる尺イワナであった。
今回の釣りはこの1匹のためにあった。わたしは更新された。

もうこれで上がってもいい気分であったが、秘書にも何とかいいサイズの魚を掛けてほしい。
もう少しだけやってみるか。

雨も、迫り来る夕闇も、そんなには待ってくれないらしき気配である。
川面にうっすらと霧が漂い始めて幻想的な雰囲気である。

フライはまだ辛うじて見える。

やはり初日には何も出なかったフラットな瀬の開きであった。

もう少しでフライが流れ切るところで、クネッと小さく魚が出た。
すかさず秘書が合わせるとロッドがグンと曲がる。

出た瞬間は小さく見えたが、この引きは小型のモノではないゾ。
ロッドをグイグイひん曲げて重く走る。

ここでバレたら一大事である。
ようやく寄って来た魚を確実にネットに収める。ホッ・・・。
予想外に見事なイワナであった。

尺には惜しくもあと一歩届かなかったものの、これなら大満足。
秘書サン、自己記録更新である。

これで2人とも、一匹ずつご褒美が貰えた。

どうやらこの時間になってようやく残っている魚が動き出した気配であるが、タイム・リミットである。
川は霧で覆われ、暗さも増してもうフライも殆ど確認できないであろう。
ギリギリまで待ってくれた雨も降り始め、雷も鳴り始めた。

いま引き返せば、すぐに川から上がってトレイルに出られる。
これで満足しなさいと、きっとそういうコトなのだな。

程なくトレイルに上がって、ベースに近いところまで歩くと大粒の雨が降り始めた。
やっぱりあそこで止めて正解だった。


最後の夜である。
雨は降ったり止んだり。雷はどこかに行った様だ。

ゆっくり食事を楽しみ、雨が止んだスキに花火を楽しむ。

オマケFhoto


作る。

ディナー。
酒。
別ショットでもう一枚。

シャチョー。

シャチョー。

夜。
使える道具C

花火四選(拡大画像、けっこうキレイかも)


★まだこの続きあり★ 「猫シャチョーに災難が・・・・。」&「 3Mフライ・ライン最新版インプレッション」