2012' FLYFISHING & CAMP


04.21,  「春浅き忍野」    山梨県 忍野  


3月半ばに忍野の流れが解禁を迎えて以来、土曜日に釣りに行こうとするたびに、毎週、天気が悪化し、先送りし続けて、とうとうもうちょっとで4月も終わってしまうじゃないかというところで、ようやくである。

ほんとうに、ようやく何とか、出掛けて行けそうな天気の土曜日が巡って来たのであった。


予報によれば1日曇り。寒い。と、いうことらしいが、この際、雨が降らなければ「恩の字」である。

釣りに行けない期間が長く続いた私のバイオリズムは低下し、精神的にも肉体的にも常にブスブスと燻ったような、どんより感と無気力感に蝕まれつつあった。
もう少しで内部崩壊が始まって、出掛けて行く気力そのものが消失するところであった。
今回も本当に出掛けて行ける天気になるかギリギリまで、猜疑の目で一歩引いた位置から眺めていたのである。

今度ばかりは、どうやらホントにダイジョーブらしいゾという確信を抱いて、ようやくテンションが上がり始めたのは、金曜日の夜 になってからだった。


土曜、朝。
早起きに成功して、6:30に三鷹を出発する。
今日は数少ない友人の一人である、山梨在住ファー・アーティストKさんと忍野で会う約束である。

予報通りの曇天である。
調布から中央道に乗る。
既に八王子J.Cから小仏まで断続的に渋滞が始まっていたが、それでも8:00前には河口湖I.Cを下りた。

近くのマックで朝食を済ませてから、金運神社として知る人ぞ知る(最近知った)新屋山神社に寄り道し、続いて道の駅にも寄って土産数点を購入して流れに向かう。

フライ・ショップ、「リバーズ・エッジ」で入漁券を買って漁協駐車場に車を乗り入れたのが10:00過ぎであった。
既に到着してロッドを振っていたKさんと久し振りに会う。

※全画像クリックで拡大・解説↓ 
       
満開の桜  霧の高速  金運神社  まだ蕾 

漁協駐車場は、ほぼ満車かという入り具合である。
ソノ割りに、この付近の流れには釣り人があまり居ないところを見ると、みな下流に下っているらしい。
 
       
久し振り  冬景色   Kさん 「・・・・・」 

昨年の豪雨の影響はやはり大きかったようで、流れの中ではかなり様子が変わっている。
あれだけ水底にびっしりと繁茂していた藻が、キレイさっぱり消えており、見える魚もかなり少なくなっている。

ツンデレ山女が水面付近でライズを繰り返しているのは、以前と同じ景色と見えるが、どれも小型の固体ばかりである。
例によって、であるが、手持ちのドライはどれもヤツらからはシカトされるばかりなので、とっとと沈める事にする。

暫くイロイロと探りを入れていくうちに、最初の魚は秘書が掛けた。 
       
秘書  秘書のストライク   一匹目 二匹目 
       
爪痕  爪痕・2  ン?  ちょっとマシか? 

それにしても、寒い。

東京ではとっくに桜も散って、いまやツツジやハナミズキが咲いているのに、忍野ではまだ冬の手の影のなかにある。
過去の釣行記で確認してみたのであるが、09'10'共に、既にこの時期は忍野でも桜が咲いていたのである。

ところが今年は蕾もまだ硬く、ダウンを着ていて丁度イイくらいどころか、ちょっと風が吹くと寒さを感じてしまうのであった。

昼は必然的に暖かいモノが欲しくなる。
いつもの「いろり」で鉄鍋物を、と思って行ってみると、5月まで夜間のみ営業、となっていた。

仕方がないので、昨年行っていた「弥生庵」に行く。 
       
 いつものヤツね 午後の釣り  「・・・・・」  ストライク 
       
サイズはいいんだケド・・・ 風景   ストライク こんなカンジ 
さて・・・。

午後も3:00をすぎると、一段と冷え込んでくる。
完全に冬である。

Kさんは一足先に「フライ巻いてリベンジする。」と言って帰っていった。
秘書も寒さに耐えかねて車に戻った。

私はもう少し粘ってみたものの、結局、魚を掛けられないで午後5:00にロッドを畳んだ。

帰りの高速はお決まりの小仏渋滞に引っ掛かったが、それでも国立で高速を降りて晩飯を仕入れ三鷹には7:30過ぎには帰り着いた。 

釣果の方は大して振るわなかったのであるが、疲弊していた私の精神は開放と充電が行われて、更新に成功したようなのである。
それは高野豆腐が出汁を吸い込むが如く、干からびていた精神に自然エネルギーが吸収されたのであった。



蛇足
  道の駅・富士吉田で仕入れた土産物の中の一つが、こんなのである。

秘書が職場のお土産に、半ばウケ狙いで選んだのであるが、最近はこの手のアニキャラ系が各地の土産のオリジナル・キャラとして存在するらしい。 

  コチラ、家で留守番してたシャチョーである。

私たちが帰宅しても、出迎えもせずに、寝床から顔だけ出して
「ナンだ、おみゃーら帰ってきたんか?」
てなカンジのそっけない態度であった。