2007' 8.11〜13

   新潟   

夏休みである。
東北には行きたいが、遠いし、混むし。

そんなワケで以前から目を付けていた新潟の渓を探索するつもりで出掛けて見た。

馴染み深い湯沢からもさほど遠くない距離である。
なにより、人がいなくて涼しい所でノンびりキャンプを楽しみたいという趣旨である。

10日、金曜日の夜に出発して関越道に乗る。
順調に走り、途中、高坂SAで遅い夕食を摂る。
四川ラーメンと鳥カラ揚げ南蛮風を食する。
ラーメンの味はそこそこ、具と麺の量がとても寂しい。前にもそんな事を思って食べたナ。
鶏カラ南蛮はなかなか宜しいカンジであった。

例によって谷川岳PAでミネラル・ウォーターを汲んで関越トンネルを抜け、湯沢で高速を降りる。
コンビニで氷とドリンク、スナックを仕入れて目的地に向かう。

峠のワインディングを抜けて林道に入り、ダートを30分ほど走るとどうやら目的地に辿り着けたようである。
初の場所なので、取り敢えずそのままビール燃料を注入して車で眠って夜明かしである。

※↓画像クリックで拡大

辺りが明るくなって目が覚める。
尿意と便意が一時に襲ってきてあたふたと車から這い出す。

周囲を一通り伺い、橋のたもとから川に降りるトレイルを見つけて川に下り、砂地に適切な場所を発見して無事に排出作業を完了する。

だだっ広い河原と、プールで形成された流れが眼前に展開されている。
見た瞬間は、ここにイワナのパラダイスを期待したが、時間と共に細部を見渡すに連れ期待薄の流れであることが見て取れた。
ともあれ、キャンプ・サイトとしては申し分ない環境であることは知れたので、ここにベースを構えることに決定する。

涼しい木陰、広い河原、車の通らない道、澄明な流れと申し分ないテント・サイトである。釣りはまあ、ココをベースにして出かけてゆけば良いと思うことにする。
ベースの設置を完了して、ゆっくり朝食を摂る。

ところで今回、実に十数年ぶりでキャンピング・ギアを新調してきた。
スクリーン・ドーム、テーブル、チェアー、タープなど。

最近の道具は、安価な割りに良く出来ている。
設営も簡単だし、軽くて畳むとコンパクトである。

ひと段落ついて、ベースの近くで釣りの出来そうな場所を探して歩くが徒労に終わった。

谷が深くて下りられる場所が見つからず、歩き回ってクタクタになってしまったので、午後は早めにベースに戻って遅めのランチをとったあと昼ねを決め込む。

谷を渡る風は涼しく、日差しは強いが日陰では気持ちよく惰眠を貪ることが出来るのである。

目が覚めてからはソーラー・シャワーバッグで暖めた温水でシャワーを浴びてディナーである。
久しぶりのホンカクテキなキャンプの夜である。

ランタンに灯が入ると暖かい光に包まれる。
猫シャチョーはホタテステーキに異様なまでの執着を見せ、目を離したスキについにパクッ!!

飲み込む前に御用となった。
翌日。

シャチョーもこの場所にはすっかり慣れて、リードなしでも勝手に散歩して戻ってくるようになった。
釣りに関してはやはり、大きく移動しなければならない事が判明したので、午後から麓に下って別の流れに入る。

此処も以前、もっと上流のほんの一部分を少しだけ釣った経験があるので、魚が居る事は判っている。

入って直ぐ、投げたフライにイワナがフィッと浮かんで来て咥えたが、フッキングしなかった。

今回は、仕様の変わったラミグラスのショート・グラスを何とか仮仕上げで間に合わせて持ってきたのであるが、まだロッドの感覚が掴み切れていないか?。
旧タイプのスピゴット・フェルール・モデルと比較して、近年モデルはかなりフィーリングが変化している。(ロッドの紹介はコチラ

次のライズはシッカリとフック・アップしたが、上がってきたのはチビ山女。
暫く当たりが遠ざかり、やがて木が大きくカバーするプールで大型の魚影を発見する。
完全に尺をオーバーするイワナがゆうゆうと泳いでいるのがハッキリ見える。

ビートルをキャストするが、鼻先スレスレまで近づいてターンする。
フライを幾つかとっかえひっかえして何度か同じことを繰り返す。
完全に見切られている様である。

あきらめて最後にするつもりでまた最初のビートルに戻し、思い切って木のカバーの奥にフライをねじ込んでドリフトすると、スイーッと近づいてきてパクッ!!

やった!!と合わせるが何故かスカッ。
魚は一目散に深みに走って行ってしまった。
ガックリしながらも、大型の魚が居ることも判ったので、次に期待して歩を進める。
そして次のスポットで。

流木が半分沈んだポイントで、何投目かでスィッと木の陰から浮上して来た魚がパラシュート・ビートルを咥えた。

出た瞬間はたいした型には見えなかったのであるが、流れを横切って7'0"#3のショート・グラスをグイグイ曲げて走り回り、なかなか寄って来ない。


ロッドの柔らかさのせいかと思っていたがようやく近くまで来て意外にも魚が大きい事が解った。

無事ランディングしてロッドの尺ゲージ・ラッピングで量ると、見事に尺であった。
グラスの釣り味は素晴らしい。
続いてカミさんの1匹。
居付きを思わせるいかにもイワナ然とした魚体である。

フッキングした後、岩を巻いて止まってしまったのでそこまで私が流れを走ってネットに収めた。
前にもそんなコトがあった様な・・・・。
しばし、たまに小型が出る程度で推移する。

で、割と小場所から出た一匹がフッキングしてからまたまたグイグイ走って寄って来ない。
再びショート・グラスが弧を描いて引き絞られる。

寄せてみるとまた大きい。
量ってみると尺であった。

ウ〜ン。
どうやら今日はいい日であるらしい。
「ワタシも尺」というカミさんに何とか大きいヤツをと、大場所をやってもらうが、一匹、尺に届きそうなヤツがブワッと浮いてきたがフライを見切られてそれきりであった。

それでも、流木が横切るスポットで快心のフッキングでキャッチしたのがこの1匹。
尺まではちょっと距離があるが、いいサイズ、ナイス・プロポーションの固体である。


車に残してきた猫シャチョーも心配だし、ベースに戻る時間も考えて今日の釣りはこの辺りで終了。

ボード・ウォーク(木道)を歩いて車に戻る。

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